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【解説】犬の混合ワクチンについて

2024.03.04(月)

流山市(江戸川台、初石、おおたかの森)、柏市(柏の葉、豊四季)、野田市(運河、梅郷、愛宕、清水公園、七光台)の皆様こんにちは。

千葉県流山市江戸川台にある、21動物病院-江戸川台- 愛玩動物看護師の小松原です。

当院ではエビデンスを元に検査・診断・治療を行っています。

 

今回は犬の混合ワクチンについて解説いたします。

 

犬の混合ワクチンについて

 

こんにちは。

今回は犬の混合ワクチンについて解説いたします。

 

 

 

どうしてワクチンを接種しないといけないのか。

 

人のインフルエンザと同様わんちゃん同士で移る伝染病を防ぎ、

万が一かかってしまっても重篤な症状にならないようにするため、

一年に一回のワクチン接種を推奨しております。

 

当院では、犬で5種・6種・8種が接種可能です。

 

 

では、どのような感染症から予防できるのか説明いたします。

 

 

犬の混合ワクチン接種で予防できる病気

 

・犬ジステンパー

症状:高熱、鼻水、元気消失、食欲不振、嘔吐、下痢。

死亡率が高い病気で、神経系が侵され、麻痺などの後遺症が残る場合があります。

 

・犬アデノウイルス2型感染症(犬伝染性喉頭気管炎)

症状:発熱、食欲不振、くしゃみ、鼻水の他、短い咳がみられ、肺炎を起こすことも。

他のウイルスとの混合感染により症状が重くなり、死亡率が高い呼吸器病です。

 

・犬伝染性肝炎

症状:発熱、腹痛、嘔吐、下痢、目が白濁することも。

子犬が感染すると、無症状のまま突然死することもあります。

 

・犬パラインフルエンザウイルス感染症

症状:発熱、鼻水、咳といった風邪のような症状

混合感染や二次感染が起こると重症になり、死亡することも。

伝染性が非常に強い病気です。

 

・パルボウイルス感染症

症状:口からの感染により、激しい嘔吐、下痢を起こし、

食欲がなくなり、急激に衰弱します。

重症になると脱水症状が進み、短時間で死亡することも。

伝染性が強く、死亡率の高い病気です。

 

・犬コロナウイルス感染症

症状:子犬の場合は、嘔吐と重度の水溶性下痢。

成犬の場合は、軽度の胃腸炎で済むことが多いが、

犬パルボウイルスとの混合感染で重症化することもあります。

 

・犬レプトスピラ感染症

症状:いろいろな臓器に影響を与える感染症で、

特に肝臓や腎臓を標的することが特徴。

黄疸や出血、急性の肝不全や腎炎などが起こります。

レプトスピラ症は人獣共通感染症で犬から人にも感染する病気です。

主に野生動物(特にげっ歯類)の尿中の菌から感染します。

 

  5種 6種 8種
犬ジステンパー
犬伝染性肝炎
犬アデノウイルス2型感染症
犬パラインフルエンザ
犬パルボウイルス感染症
犬コロナウイルス感染症
犬レプトスピラ感染症(コペンハーゲニー)
犬レプトスピラ感染症(カニコーラ)

 

 

 

以上が当院で接種できるワクチンの種類になります。

 

 

 

 

では、自分のペットは何種を打てばよいのか。

 

まず5種と6種の違いはコロナウイルス感染症予防の有無です。

前述したようにコロナウイルスはパルボウイルスとの混合感染で

重症化することがあるので、パルボウイルスさえ予防できていれば

特に問題にならないとされます。

 

 

次に8種の違いはレプトスピラ感染症予防の有無です。

こちらも前述したようにレプトスピラは、

野生動物(主にげっ歯類)の尿やレプトスピラ菌に汚染された土や水に

接触したときに感染する可能性があります。

 

そのため川や山など自然の多い場所によくわんちゃんを連れていく場合や

家にネズミなどが出る場合は8種混合ワクチンを接種することを推奨します。

 

 

 

 

ワクチン接種後の副反応 

 

ワクチン接種後の副反応として顔面浮腫(ムーンフェイス)や嘔吐、下痢、

元気消失、食欲低下、発赤、かゆみ、呼吸困難、虚脱などがあります。

 

 

チアノーゼや虚脱、呼吸困難、血圧低下などの呼吸器、循環器症状は

ワクチン接種後数分~60分以内に発生し、アナフィラキシーと呼ばれます。

他の副反応として、

顔面浮腫(ムーンフェイス)やかゆみ、発赤などの皮膚症状や、

嘔吐、下痢などの消化器症状があります。

これらは接種後数分~24時間以内、あるいはそれ以上経過してから発生します。

 

 

アナフィラキシーは命に関わるケースもあるため、

接種後60分以内に何らかの症状がでた場合、

早急に病院にて治療を行う必要があります。

 

数時間~1日経過してからの症状(嘔吐や下痢、食欲低下、元気消失など)は

場合によっては治療を行う必要があるので、獣医師とご相談ください。

 

 

 

 

 

幼少期、高齢期におけるワクチンの重要性

 

幼少期

子犬は初年度のワクチンを3回接種することが必要です。

生まれてすぐの子犬は、母犬からもらった移行抗体があります。

そのため移行抗体が少なくなってくる生後2ヶ月頃に1回目、

その後1ヶ月ごとに2回接種することで自分で免疫を作ることができます。

 

また幼少期はウイルスに対する免疫力が弱いため、

感染症にかかることで容易に重症化し、命を落としてしまうことがあるので

幼少期においてのワクチン接種がとても重要とされます。

 

高齢期

外に出る機会が減り、他のわんちゃんとの接触もあまりないので

ワクチンを接種する必要性を感じないと思う飼い主様もいるかと思います。

 

ですが、高齢期は免疫力が下がるため、定期的な接種がさらに重要です。

高齢犬になるほど病気から身体を守る免疫力は上がりにくくなると言われています。

 

 

 

 

正しい予防をすることで愛犬を感染症から守ることができます。

愛犬の健康のためにも適切なワクチン接種を心がけましょう。

 

不安な事やご不明な点等ありましたらお気軽にご相談ください。