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糖尿病について解説します!

2022.11.12(土)

糖尿病について解説します!

 

 

〈発生機序〉

糖尿病は膵臓からのインスリンの分泌が不足・欠如したり(Ⅰ型糖尿病)、体のインスリンの効きが悪くなる(抵抗性が増す、Ⅱ型糖尿病)ことにより、血糖値が高くなる疾患です。前者の原因としては膵炎や膵臓に対する自己抗体によるといわれていますが、はっきりとは解明されていません。後者の原因としてはクッシング症候群などホルモン疾患、未避妊雌の性ホルモン、肥満があります。
犬では多くがⅠ型糖尿病に、猫では殆どがⅡ型糖尿病に類似していると言われています。
発症すると、糖分を細胞が利用できなくなるため、代わりのエネルギー源としてケトン体を生成することで糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)や、著しい脱水となることで高浸透圧高血糖症候群(HHS)など生死に関わる重篤な状態に陥ってしまいます。

〈症状〉

多飲多尿、体重減少、食欲増加/低下、元気消失、下痢、嘔吐などが認められます。
尿量を測ることは難しいですが、飲水量はペットボトルなどに1日分の水を取りおいて、そこから継ぎ足すようにしていけば簡単に測れます。1日(24時間)で体重1㎏あたり犬では100mL、猫では50mlが基準となります。

〈診断〉

上記の症状に加え、血液検査、尿検査で診断がつきます。またインスリン抵抗性を増す原因がないか超音波検査やレントゲン検査を行います。

〈治療〉

脱水が認められる場合は点滴を行います。DKAやHHSとなっていた場合には入院治療を行います。状態が落ち着いていれば、インスリンの皮下注射を毎日通常1日2回行います。
インスリンにも種類があり、どのインスリンがその子に合うか調べるために、入院もしくはFreeStyleリブレを装着することで、1日の血糖値の変動を確認します。

〈予後〉

犬ではほとんどの場合、生涯に渡ってのインスリン投与が必要となります。インスリン投与をしっかりしていれば予後は良好です。
猫では肥満の解消などによりインスリン投与を離脱できる場合があります。離脱できなくてもインスリン投与をしっかりしていれば予後は良好です。
DKAやHHSになっていた場合、入院治療を行い、治療に反応してくれれば予後は良好です。

 

<獣医師からひとこと>
毎日のインスリン投与は大変かもしれませんが、継続しなければ生死に関わる状況に陥るので、頑張って続けましょう。また猫は減量することでインスリンが不要となることもあるので、肥満であれば減量を行いましょう。