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外耳炎について解説します!

2022.08.04(木)

外耳炎について解説します!

 

 

当院でも外耳炎の患者さんは多く、特に高温多湿な夏になると増加傾向にあります。

点耳薬が治療法に挙げられますが、家での投与が困難な場合は院内での投与で長期間効果のある点耳薬もありますので是非ご相談ください。

 

〈原因〉

 

外耳炎は耳穴~鼓膜手前までの耳道の炎症です。

原因は多岐にわたります。よくある原因として、アレルギー(食物アレルギー、アトピー性皮膚炎)や内分泌疾患、器質的問題(先天的な耳道構造の異常、角化異常、耳道内被毛の存在、垂れ耳)が挙げられます。その他の原因として、水や草の種などの異物の混入、腫瘍、外部寄生虫、免疫介在性疾患などがあります。

これらが単一で存在するのではなく、複数の原因が関連しながら外耳炎を発症することが多いとされています。

また、悪化要因として細菌とマラセチアの感染があり、感染状態を把握した管理が大事とされます。

 

〈症状〉

 

初期症状としては、足で耳を引っ掻く、頭を頻繁に振る、壁や床に耳をこすりつけるなどの掻痒を示します。また、耳介の発赤や多量の耳垢、嫌な臭いを認めることもあります。

慢性化すると耳道をつぶし、穴が見えなくなるくらいが耳道壁が肥厚することもあります。

 

〈診断〉

 

耳鏡検査、耳垢の顕微鏡検査を基本とし、異物や腫瘍の存在、感染の程度を確認します。

腫瘍を認めた場合は病理組織検査を行い、腫瘍の種類を特定します。

設備のある病院では中耳炎・内耳炎の有無の確認のためにCT検査やMRI検査を行うこともあります。

 

〈治療〉

 

細菌や耳垢を物理的に排除するために、生理食塩水や耳道洗浄液を使用し、耳道を洗浄します。週に1、2回から連日での処置が必要となる場合もあります。

また、抗菌薬や耳の炎症を抑えるためのグルココルチコイドが配合された点耳薬を使用し炎症を抑えますが。点耳が困難な場合や、耳道が塞がる、糜爛や潰瘍がある場合などは内服薬を投与します。基礎疾患(アレルギ-や内分泌疾患など)が認められる場合は、それに応じた治療を行わないと外耳炎の管理は困難となります。特に食物アレルギーの場合は食事療法をメインに、重篤な場合は抗免疫療薬を併用することもあります。

 

 

〈予後〉

 

初期から適切な処置・治療を行うことにより、良好に維持されることが多い病気です。

一方で重症化すると耳の組織の増生や耳道の石灰化をおこし、不可逆的な病変となることも少なくありません。

 

<獣医師からひとこと>

 

外耳炎は早期発見と治療がとても大切です。

外耳炎になりやすい場合は定期的な健診と耳道洗浄をお勧めいたします。